ram's café menu No.663 : 室内楽曲
演奏 : ジャン=ピエール・ランパル(fl) ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(cemb) ( 国内盤 LP ERATO OS-2231-RE ) ヴィヴァルディは、各種の独奏楽器のための《協奏曲》を、その生涯に450曲余り作曲しました。その約半数はヴァイオリン協奏曲ですが、管楽器ではファゴット、オーボエ、フルートなどの協奏曲も多数ありましたし、マンドリン協奏曲なんていうのもありました。さすがに《協奏曲の王》と呼ばれるだけあって、種類も数も半端ではありません。ところで、ヴィヴァルディはさまざまな楽器のための《ソナタ》も数多く作曲しています。その中の作品13の「フルート・ソナタ集(全6曲)」は《忠実な羊飼い Il Pastor fido》というタイトルで1737年に出版されましたが、楽譜には「フルート・ソナタ」ではなくて、「ミュゼットまたはヴィエール、フルート、オーボエ、ヴァイオリン、および通奏低音のためのソナタ」と書かれていたそうです。これだけ個性の異なる管楽器・弦楽器をたくさん並べているのですから、要するに独奏楽器であれば何でもいいということでしょうね。 さてこの《忠実な羊飼い》ですが、30年以上も前のNHK-FMで放送されていた「朝のバロック」のテーマ曲として懐かしいです。「ソナタ第2番ハ長調」の第1楽章プレリュードで始まるバロック音楽が、爽やかな朝の気分に不思議なくらいピッタリでした。この番組で使用されたディスクが、今日のお薦めの一枚、ランパル&ヴェイロン=ラクロワ盤(1968年録音)でした。このソナタの全曲録音は本当に少なくて、後にDENONから、マクサンス・ラリュー&ヴェイロン=ラクロワ盤(1974年録音)が発売されたくらいだと思います。この録音の少なさはおそらく、近年のヴィヴァルディ研究によって、この曲の作曲者はヴィヴァルディではなくてニコラ・シェドヴィル(1705-1782)であったということと無関係ではないように思います。長寿番組であった「朝のバロック」のテーマ曲として親しまれた曲なのですが、新録音がでないことはとても残念です。牧歌的な旋律、のどかな田園風の雰囲気が、とても爽やかで心地いいと思うのですが、いかがでしょう? 今日の写真 : アゲハチョウ
by fragile28
| 2010-08-21 11:52
| 室内楽曲
|
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