ram's café menu No.699 : 室内楽曲
演奏 : ラインホルト・バルヒェット(vn) ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(cemb) ( 国内盤 WARNER MUSIC WPCS-5686 ) バッハの作品には、6曲をひとまとめにした曲集がいくつもあります。たとえば「ブランデンブルク協奏曲」、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」、「無伴奏チェロ組曲」、「イギリス組曲」、「フランス組曲」、「ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ」等々、傑作揃いの作品をすぐに列挙することができます。どうして6曲なのかといえば、バロック時代には6曲をひとまとめにして出版したり献呈するのが慣習だったようですね。 さて今日は、バルヒェット&ヴェイロン=ラクロワがエラート・レーベルに録音した《バッハ演奏史上屈指の名盤》と謳われた一枚を聴きます。1920年生まれのヴァイオリニスト、バルヒェットは41歳のときに自動車事故のため若くして他界してしまいました。彼は真摯で穏やかな人柄そのままに、清冽な抒情と滋味あふれるバッハを聴かせてくれました。特にこのヴェイロン=ラクロワとの録音は、聴き手の魂を揺さぶる一枚として有名です。 「第6番ト長調BWV.1019」は<緩急緩急>という教会ソナタ形式で書かれた他の5曲とは違って、第1楽章が急速な楽章になった5楽章構成で書かれています。そして第3楽章アレグロはチェンバロのみによって演奏され、この楽章の前後でシンメトリカルな楽章配置となっています。第4楽章アダージョの哀愁をたたえた美しい旋律に心惹かれます。 同曲異演盤 : ステファノ・モンタナーリ(vn)&クリストフ・ルセ(cemb) レオニード・コーガン(vn)&カール・リヒター(cemb) ヘンリク・シェリング(vn)&ヘルムート・ヴァルヒャ(cemb) ヴィクトリア・ムローヴァ(vn)&オッタヴィオ・ダントーネ(cemb) ラインホルト・バルヒェット(vn)&ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(cemb) vol.1 寺神戸亮(baroque vn)&シーベ・ヘンストラ(cemb) シギスヴェルト・クイケン(baroque vn)&グスタフ・レオンハルト(cemb) レイチェル・ポッジャー(baroque vn)&トレヴァー・ピノック(cemb) 今日の写真 : 綾なす ( 写真をクリックすると、少し大きな画像でご覧いただけます )
by fragile28
| 2010-12-18 22:28
| 室内楽曲
|
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