ram's café menu No.14 : 室内楽曲
演奏 : ラサール弦楽四重奏団 ( 国内盤 LP DGG MG 2388 ) ドビュッシーと同じく、ラヴェルも弦楽四重奏曲は一曲しか書いていません。ラヴェルがこの作品を完成したのは27歳のときで、すでに「亡き王女のためのパヴァーヌ」や「水のたわむれ」などの傑作で注目されていて、この弦楽四重奏曲でより高い名声を得たというわけです。 第2楽章では、4本の弦がピチカートでリズミカルに奏する主題と、旋律的な第2主題が対比されています。まことに上質なペルシャ絨毯のような、精緻な織りなしです。そして非常にゆるやかにと記された第3楽章では、その絨毯の肌触りを優しく撫でながら、その感触を確かめているようです。 のんびりとした午後のひとときに、私のお薦め曲です。 この曲には昔からの名盤がたくさんありますが、今日は、ラサール弦楽四重奏団です。 メンバー全員がジュリアード音楽院の出身で、学生時代の1946年から活動をはじめ、1949年の卒業演奏のときから正式に四重奏団として認められたそうです。因みに有名なジュリアード弦楽四重奏団は、音楽院の先生達が組織していた団体だそうです。 道理で、巧いわけです(笑)。アンサンブルの緻密さ、格調の高さ、洗練された響きが渾然一体となった見事な演奏だと思います。 今日の写真 : 蜘蛛の糸
by fragile28
| 2006-10-04 21:15
| 室内楽曲
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