人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131_a0085805_2028242.jpgram's café menu No.28 : 室内楽曲

演奏 : アルバン・ベルク四重奏団
(  輸入盤 EMI CDS 7 54587 2   )





 ベートーヴェンの17曲の弦楽四重奏曲は、第1番~第6番までの初期、第7番~第11番までの中期、そして第12番~第16番と大フーガの後期に分けられます。この第14番は、後期の四重奏曲の中でも新しい様式で書かれた意欲的な作品といえます。楽章が7つもあり、それが休みなくつづけて演奏されるのです。最終楽章こそソナタ形式で書かれていますが、あとは即興演奏的な自由な形式で書かれています。また第1楽章のフーガ主題が最終楽章で変形されてちらっとでてくるなど、弦楽四重奏での新しい可能性を追求しているようにも思えます。しかし、自由で実験的な形式といっても、崇高な美しさと深い精神性を失うことはありません。さすがに、楽聖ベートーヴェンです。深い森の中で思索をめぐらしています。

 今日のCDは、アルバン・ベルク四重奏団が1989年にライブで全曲録音をした新全集盤です。旧全集盤に比べて響きがまろやかで美しく、優美な印象が強いのですが、たとえようのない喜びがえられます。



今日の写真 : 紅葉  いよいよ裏磐梯高原も紅葉の見頃です。

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131_a0085805_21141286.jpg

by fragile28 | 2006-10-25 21:23 | 室内楽曲


<< モーツァルト/ホルン協奏曲第1... Presença >>