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モーツァルト/セレナード第10番変ロ長調K.361「グラン・パルティータ」

モーツァルト/セレナード第10番変ロ長調K.361「グラン・パルティータ」_a0085805_1956699.jpgram's café menu No.174 : 管弦楽曲

演奏 : ウィーン・フィルハーモニー木管グループ
(  国内盤 MCA MVCW-19016  )







 今日は1953年10月にウィーンで録音された「グラン・パルティータ」を聴きます。ここで演奏している方々は、その名の通りにウィーン・フィルの木管奏者ですが、その中心となっているはクラリネットのレオポルド・ウラッハです。他にオーボエのカメシュ、ホルンのフライベルク、ファゴットのエールベルガーなど、メンバーはいずれも古き良きウィーン・フィルをつくっていた名手揃いです。しかも、そのとても巧い名人芸が、薄っぺらなスタープレイにはならずに、あくまでもアンサンブル重視の室内楽の醍醐味へと繋がっているのです。

 今日のCDは、昔のウエストミンスター・レーベルの名盤LP(WL-5229)の復刻盤です。このMCA RECORDS は1980年代の頭にウエストミンスター・レーベルのLPを再プレスして販売していました。バリリ四重奏団やウィーン・コンツェルトハウス四重奏団の名盤の数々を私も購入しました。しかし、真っ白なジャケットにワイン・レッド色でタイトルが書かれただけのデザインにがっかりしていました。しかし、このCDジャケットは嬉しいことに初期のLP盤のものが使われています。さらに、このCDは《20bit K2スーパー・コーディング》という最新技術で復元されています。それでも木管楽器の響きが少なくて乾いた音ですが、一つひとつは混濁せずに再現されています。

 この曲の第3楽章アダージョは映画「アマデウス」でも有名になったし、第5楽章《ロマンツェ》も情緒豊かでこの曲の白眉といわれている楽章です。もちろん私も大好きですが、私のとっておきの箇所は、第2楽章メヌエットの第2トリオなんです。哀愁味たっぷりにオーボエの奏でる旋律が何ともたまりません。


   同曲異演盤 : ベーム/ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル
               ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団管楽アンサンブル
              ニコラウス・アーノンクール/ウィーン・モーツァルト管楽合奏団
       


今日の写真 : アガパンサス(紫君子蘭)

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by fragile28 | 2007-07-20 21:15 | 管弦楽曲


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