ram's café menu No.218 : 協奏曲
演奏 : ペーター=ルーカス・グラーフ(fl) ウルズラ・ホリガー(hp) ローザンヌ室内管弦楽団 ( 輸入盤 LP CLAVES LP 30-208 ) とびきりチャーミングな曲としてとても有名なこの曲は、1778年にモーツァルトがパリに滞在しているときに、フルート好きの公爵とハープを奏でる公爵令嬢という2人のアマチュアのために作曲されています。この2人に技術的に高度なテクニックを求めるのは、おそらく無理でしょう。しかも楽器としても機能的にまだ未熟であったらしいですから、結果として比較的易しく書かれた協奏曲のようです。しかし祝典的な明るさと、ロココ的な趣きが際立っていて、いつの間にか自然と上機嫌になってきます。 ところでこの曲は、《癒し》や《リラクゼーション効果》の音楽としても有名です。 確かにモーツァルトの音楽には、私たち人間や動植物の精神を安定させる作用があるらしく、音楽療法として多方面で活用されています。因みに会津のお酒には『蔵粋(くらしっく)』 という《もろみ》にモーツアルトを聴かせて醸造した、まろやかで美味しいお酒まであります。心地よいという状態にどっぷりと浸っていれば、人間ならずとも酵母まで元気になり、心が安定してくるようですね。 雨降りの一日、静かにこの曲を聴きながら、私も元気を貰おうと思います。 今日のお薦めは、1972年のレコード・アカデミー賞に輝いた名演奏です。グラーフは指揮も兼ねていますが、華やかというより清涼感を感じる演奏です。端正な仕上がりでスッキリとしています。 同曲異演盤 : ランパル(fl)&ラスキーヌ(hp)、パイヤール室内管弦楽団盤 今日の写真 : 山茶花
by fragile28
| 2007-10-27 18:25
| 協奏曲
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