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モーツァルト/フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299

モーツァルト/フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299_a0085805_1542426.jpgram's café menu No.218 : 協奏曲

演奏 : ペーター=ルーカス・グラーフ(fl)
      ウルズラ・ホリガー(hp)
      ローザンヌ室内管弦楽団

(  輸入盤 LP CLAVES LP 30-208  )






 とびきりチャーミングな曲としてとても有名なこの曲は、1778年にモーツァルトがパリに滞在しているときに、フルート好きの公爵とハープを奏でる公爵令嬢という2人のアマチュアのために作曲されています。この2人に技術的に高度なテクニックを求めるのは、おそらく無理でしょう。しかも楽器としても機能的にまだ未熟であったらしいですから、結果として比較的易しく書かれた協奏曲のようです。しかし祝典的な明るさと、ロココ的な趣きが際立っていて、いつの間にか自然と上機嫌になってきます。

 ところでこの曲は、《癒し》や《リラクゼーション効果》の音楽としても有名です。

 確かにモーツァルトの音楽には、私たち人間や動植物の精神を安定させる作用があるらしく、音楽療法として多方面で活用されています。因みに会津のお酒には『蔵粋(くらしっく)』 という《もろみ》にモーツアルトを聴かせて醸造した、まろやかで美味しいお酒まであります。心地よいという状態にどっぷりと浸っていれば、人間ならずとも酵母まで元気になり、心が安定してくるようですね。

 雨降りの一日、静かにこの曲を聴きながら、私も元気を貰おうと思います。

 今日のお薦めは、1972年のレコード・アカデミー賞に輝いた名演奏です。グラーフは指揮も兼ねていますが、華やかというより清涼感を感じる演奏です。端正な仕上がりでスッキリとしています。


   同曲異演盤 : ランパル(fl)&ラスキーヌ(hp)、パイヤール室内管弦楽団盤



今日の写真 : 山茶花   

モーツァルト/フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299_a0085805_1816203.jpg

     
     
by fragile28 | 2007-10-27 18:25 | 協奏曲


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