バッハ/ブランデンブルク協奏曲全曲
この『My favorite』の一曲のために、私が購入したLP,CDなどを一挙公開いたします。 ジャケット写真とともに私の『お薦め度』を、満点★5で付けさせていただきました。私はクラシック音楽愛好家ではありますが、 音楽についてはいわゆる《ど素人》です。この★☆印はそんな素人の私が所有しているディスクの、主観的・妄想的な思い入れとご理解下さい。他意はありませんので、★☆印にお腹立ちならずに、御心広くご覧いただきたいと願っています。( ジャケット写真はクリックすると少しだけ大きくなります ) カール・ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管弦楽団<59> DECCA SMD 1195/96 ★★★☆ 「古き良き演奏」と言ってしまえば簡単ですが、遅めのテンポながら冗長さはありません。彫りの深い堂々とした演奏のうえ、曲によっては牧歌的な温かさもあるドイツ風の名演奏です。 バウムガルトナー/ルツェルン弦楽合奏団<60> BLOG DG MGW 5185/86 ★★★☆ シュナーダーハンの独奏ヴァイオリンをはじめとし、オーボエにはヴィンシャーマン、フルートはオーレル・ニコレ、そしてチェンバロはラルフ・カークパトリックといった、若々しく清冽な演奏家たちによる優雅で典雅な演奏が聴けるディスクです。 バルヒェット(vn)&ティーレガント/南西ドイツ室内管弦楽団<60> BLOG 独BERTELSMANN 11364 ★★★★ 6曲すべてにバルヒェットが参加しています。端正で折り目正しく、如何にもドイツ風といえるようないぶし銀的な輝きのヴァイオリン・ソロと柔らかく澄んだ響きの伴奏で、最高レベルのブランデンブルグ協奏曲の演奏を快調に繰り広げています。 クルト・レーデル/ミュンヘン・プロアルテ室内管弦楽団<62> BLOG ERATO STE 50129/30 ★★★☆ モダン楽器による演奏で小気味よく、なんともお洒落な雰囲気です。バルヒェット、ピエルロ、アンドレなど60年代のエラート・レーベルを代表する名手たちによる妙技が満喫できる一枚です。 ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル<65> DG 453 001-2 ★★★ 1960年代のカラヤン&ベルリン・フィルの演奏は彼一流の美意識において、すでに完璧でした。ツェラー(fl)、シュヴァルベ(vn)、シヴィル(hr)、コッホ(ob)など超豪華な独奏者の余裕のある妙技、艶のある音色がさらに華を添えています。 カール・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団<67> BLOG ARCHIV 104 971/72 ★★★★☆ 現在もモダン楽器による演奏の頂点にあげられます。微塵の迷いもなく、ひたすら突き進む力強いバッハです。そこから生まれる荘重な雰囲気には、ただただ寄り添っていたい安心感があります。 コレギウム・アウレウム合奏団<67> BLOG BASF 29-20331-1 ★★★★ 古楽器による演奏ですが、生き生きとした表情のなかに、暖かさや心地いい穏やかさがあって、とても落ち着きます。ちょっと渋めで古雅な響きも、美しく録音されています。 ヘルムート・コッホ/ベルリン室内管弦楽団<72> King KICC 9453/4 ★★★☆ モダン楽器による、まさに極太の筆で書き上げた楷書のような演奏です。第1番からゆっくりとしたテンポで重量感たっぷり、流麗さでうまさをみせるのではなく、どのフレーズもきちんと弾ききる信念、真面目さを感じます。 レオンハルト、ブリュッヘン、クイケン、ビルスマ<77> BLOG PHILIPS 6775 025 ★★★★☆ モダン楽器のリヒター盤と肩を並べる、オリジナル楽器による決定盤です。1976年録音ですが、現在でも色褪せることなくいつ聴いても新鮮さを感じさせてくれます ルドルフ・バウムガルトナー/ルツェルン弦楽合奏団<78> DENON COJO 9212/13 ★★★★ パウムガルトナー2回目の全曲録音。優しく柔らかな音色の独奏ヴァイオリンのスークを始め、管楽器にはニコレ(fl)、ブールグ(Ob)、トゥーヴロン(Tp)といった名手を起用、生き生きとした演奏を繰り広げています。 ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル<78,79> DG 2707 112 ★★★☆ カラヤン&ベルリン・フィル2度目の全曲録音です。トマス・ブランディス(vn)、ジュスト・カッポーネ(va)、オトマール・ボルヴィツキー(vc)、カール・ハインツ・ツェラー(fl)、ゲルト・ザイフェルト(hr)といったベルリン・フィル・トップの強力な古参メンバーが名を連ねています。カラヤンらしい美しい響きと完璧なアンサンブルで、重厚な演奏です。 ネヴィル・マリナー/アカデミー室内管弦楽団(ASMF)<81> PHILIPS 470 934-2 ★★★★ 第2、4,5番のヴァイオリン独奏はヘンリク・シェリングがつとめています。また、ASMFはモダン楽器によるアンサンブルですが、第2、4番ではリコーダーのミカラ・ペトリを起用しています。しかも第5番にはランパルが起用されていて、とにかく独奏陣の豪華な演奏です。 アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス<81> TELDEC 6.42823AZ ★★★ アーノンクール2回目の全曲録音。強弱もテンポも変化が大きくて、快調に飛ばしていたかと思うと突然止まってしまいそうなくらいに重たくなります。いわゆる《アーノンクール節》なのでしょうが、ドライブ中のBGMには向きません(笑)。 トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンソート<82> Archiv 410 500-2 ★★★ オリジナル楽器による演奏ですが、前のアーノンクールよりも遙かにおとなしく、というかテンポが安定していてとても聴きやすい演奏です。溌溂とし若々しい覇気にあふれた演奏は、じつにスマートです。 トン・コープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団<83> ERATO 4509-91935-2 ★★☆ モニカ・ハジェット(vn)、グッドマン(vn)、ハーツェルツェット(fl.Traverso)、コープマン(cemb)の演奏がとても自然です。気負いもなく明るく爽やか、小気味いい感じがします。ただ第2番のトランペットはいまひとつ切れがないというか、詰まった感じです。 イ・ムジチ合奏団<84> PHILIPS UCCP-3046/7 ★★★ モダン楽器によるスタンダード的な演奏ですが、適切なテンポで速過ぎもせず躍動感もあります。聴きやすい一枚です。 クリストファー・ホグウッド/エンシェント室内管弦楽団<84> L'OISEAU-LYRE 414 187-2 ★★☆ 第1番と第5番は献呈されたものではなく、「初稿版」が使われています。やや速めのテンポで演奏され、オリジナル楽器の古雅な響きが華麗な装飾音とともに軽やかに宙を舞うようです。新鮮だけど、面白さはありません。 オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント<88> Virgin 562281 2 ★★★ ABOのコンサート・ミストレスとしてコープマンとの全曲録音でも活躍したバロック・ヴァイオリンの名手モニカ・ハジェットが参加しています。可もなく不可もなくといったできばえです。 ジョルディ・サヴァール/ル・コンセール・デ・ナシオン<91> ASTRÉE ES 9948 ★★★☆ ファビオ・ビオンディ、ピエール・アンタイなどの古楽器の俊英たちが参加している豪華盤です。 指揮者のサヴァールも第6番では自らヴィオラ・ダ・ガンバを弾いています。弾けるような躍動感と生き生きとしたリズムはまさに、バロックです。 シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド<94> dhm 05472 77308 2 ★★★☆ オリジナル楽器によるクイケン盤の特色は、第2番のトランペットのパートにあります。高音をなめらかにだすにはBCJのような曲管トランペットが望ましいそうなのですが、クイケンは適当な奏者がいないとの理由で、このパートをホルンに代用させています。それが鄙びた雰囲気を醸し出しています。 イル・ジャルディーノ・アルモニコ<96> TELDEC 4509-98442-2 ★★★ この団体のコンマスのエンリコ・オノフリは新しい古楽アンサンブルを率いて、2006年に「疾風怒濤のモーツァルト」を聴かせた気鋭の演奏家です。昔のバッハでも十分にエキセントリックな演奏が聴けます。第4番の猛スピードで駆け抜けるヴァイオリンの高音パッセージにはビックリです。「これがバロック!」の愉しさを感じます。 ベルリン古楽アカデミー<97> HMC 901634.35 ★★★★☆ 「古楽アカデミー」という言葉とは違って、モダンで洗練された美しい響きが特徴の演奏です。特に第3番、第6番などの弦による合奏の愉しさが伝わってくるし、第4番の独奏ヴァイオリンは余裕でしかも美しく、高速パッセージもこなしてしまうしと完璧です。録音もとてもいい一枚です。 鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン<00> BIS CD-1151/52 ★★★ 第2番で使用される手作り曲管トランペットの演奏方法は、「一切の指穴やスライド、ベルに手を添えることもせず、すべてを唇の操作のみで調整する」らしいです。傍目には唇が麻痺しそうで、ここでも超高音の綱渡りを見る思いでハラハラしてしまいました。でも弦楽器は1パート1人という小編成で、じつに瑞々しい演奏となっています。 アレッサンドリーニ/コンチェルト・イタリアーノ<05> BLOG naive OP 30412 ★★★★ ひとつ一つの楽器がイタリア的な官能甘美の音色で、とにかく明るい。そしてきびきびとしたリズムでありながらも、魅惑的で喜びに溢れた歌をたっぷりと聴かせてくれます。 ピノック/ヨーロピアン・ブランデンバーグ・アンサンブル<07> BLOG AVIE AV 2119 ★★★★ 旧盤と大きな違いはありませんが、古楽器を意識させないような豊かな響きが印象的です。しかも特別な仕掛けがあるわけでもないのに、ニュアンス豊かで美しいです。この団体は彼の60歳記念のためだけに古楽アンサンブルの主要メンバーで結成されました。 クラウディオ・アバド/モーツァルト管弦楽団<07> BLOG DGG 00289 477 8908 ★★★☆ モーツァルト管弦楽団から選抜されたメンバーと人気も実力もトップクラスのソリストたちによって演奏されています。コンサートマスターにジュリアーノ・カルミニョーラ、チェロにマリオ・ブルネロ、コントラバスにアロイス・ポッシュ、リコーダーはミカラ・ペトリと名手揃いです。 ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ<09> BLOG Soli Deo Gloria SDG 707 ★★★☆ ガーディナー&イングリッシュ・バロック・ソロイスツによる「ブランデンブルク協奏曲」の初録音。指揮者ガーディナーの登場は最初の2曲だけで少し残念ですが、メリハリのあるテンポで軽やかに、活き活きと演奏されていて楽しそうです。そして、とても精彩に飛んで躍動感あふれる音も魅力的です。 シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド<10> BLOG ACCENT ACC 24224 ★★★★☆ 待望の新録音です。しかもシギスヴァルト・クイケンがヴィオロンチェロ・ダ・スパラを担当しているのも超目玉! さらに今回は、第2番にナチュラル・トランペットも登場させるなど、バッハ音楽の真髄をオリジナルの形で聴かせています。これまで私的なピリオド楽器の決定盤は1976年録音のレオンハルト盤でしたが、これからはこのクイケン盤にしたいと思います。
by fragile28
| 2006-09-13 14:04
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