ram's café menu No.269 : 協奏曲
演奏 : フェリックス・アーヨ(vn) イ・ムジチ合奏団 ( 輸入盤 LP PHILIPS 835 289/91 AY ) ヴィヴァルディは、その生涯に650曲にもなる作品を作曲していますが、そのうち7割はいろんな独奏楽器のための協奏曲のようです。オーボエやマンドリンのための協奏曲といった珍しいものもありますが、ほとんどは弦楽器のための協奏曲だったようです。その理由はといえば、彼はヴェネツィアで少女たちの音楽教育に携わり、優秀な生徒を数多く育てたらしいのです。その時に彼女たちのオーケストラのために多数の協奏曲を作曲したというわけです。 その中の最高傑作は作品3の『調和の霊感』かも知れません。全12曲の楽器編成の多様さや旋律の美しさで珠玉の名曲揃いといえます。また、作品8の『和声と創意への試み』(全12曲)の第1番~第4番は協奏曲集『四季』として特に有名です。他にも作品4の『ラ・ストラヴァガンツァ』(全12曲)、そして作品9の『ラ・チェトラ』(全12曲)もあります。これらは全て第1番~第12番までの12曲構成で、しかもほとんどの曲が急-緩-急の室内ソナタの3楽章から作られています。これだけの曲を聴いてみても一曲ごとに趣向を変えるなど、ヴィヴァルディの作品創作への意欲が見えるようです。 さて、作品9の『ラ・チェトラ』は独奏ヴァイオリンのための協奏曲ですが、第9番だけは独奏ヴァイオリンが2つになっています。通奏低音にはチェロとオルガンが指定されています。ところどころにハッとするような佳曲もありますが、全体的にはあっさりめの印象です。今日のお薦めのディスクは、独奏ヴァイオリンがアーヨであったころのイ・ムジチ合奏団の古い録音です。伸びやかに歌うアーヨのヴァイオリンが魅力の一枚です。 今日の写真 : 冬の日射し 今日は久し振りに、日中の最高気温が10℃を越えました。
by fragile28
| 2008-01-30 21:08
| 協奏曲
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