ram's café menu No.290 : 協奏曲
演奏 : スザーネ・ラウテンバッハー(vn) ヘルムート・リリング指揮 シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム ( 輸入盤 LP FSM 33 128 ) 『バッハ/チェンバロ協奏曲全集』の中から、今日はチェンバロ協奏曲第5番ヘ短調BWV.1056の復元曲、『ヴァイオリン協奏曲ト短調』のエントリーです。 じつはこの曲、ヴァイオリン協奏曲からの転用であることは確からしいのですが、原曲は残されていません。そして、この曲の第2楽章ラルゴはカンタータBWV.156のシンフォニアからの転用なんですが、とってもチャーミングで美しい旋律です。1965年のフランス映画「恋するガリア」のテーマ曲にもなり、スウィングル・シンガーズの美しい高音域のスキャットで歌われていました。 私的には、華やかな装飾音に飾られたチェンバロ協奏曲よりも、独奏ヴァイオリンがメロディラインをしっとりと歌ったヴァイオリン協奏曲の方に惹かれます。それはやはり、スウィングル・シンガーズのスキャットに強烈な印象があって、それが私の記憶のどこかに美しい水彩画のように描き込まれてしまったのかもしれません。ヴァイオリンの音色がいつの間にか、透き通った美しい女声スキャットに変わってしまうのですからね(笑)。 今日のディスクは1932年生まれのドイツの名女性ヴァイオリニスト、スザーネ・ラウテンバッハーと1933年生まれのバッハ演奏の大御所、ヘルムート・リリングの共演盤です。ラウテンバッハーの弾くバッハは、昨年VOXから『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)』が発売になりました。それがとんでもない名演奏でした。ヴィオラのような響きで、木質感を感じさせる渋めのヴァイオリンの音色なのですが、淡々と音楽が進んでいきます。緩んだところもなく端正でひたむきなバッハでした。今日のLPも、その時とまったく同じ印象でした。素朴で心地いい渋さがあり、ドイツの深い森を感じさせる一枚です。 今日の写真 : クリスマス・ローズ#3 2008年3月8日撮影 ようやくクリスマス・ローズの花も満開です。今年は春の訪れがゆっくりですね。
by fragile28
| 2008-03-08 21:45
| 協奏曲
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by fragile28 <管理人よりお願い>
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