バッハ/ブランデンブルク協奏曲全曲
この『My favorite』の一曲のために、私が購入したLP,CDなどを一挙公開いたします。 ジャケット写真とともに私の『お薦め度』を、満点★5で付けさせていただきました。私はクラシック音楽愛好家ではありますが、 音楽についてはいわゆる《ど素人》です。この★☆印はそんな素人の私が所有しているディスクの、主観的・妄想的な思い入れとご理解下さい。他意はありませんので、★☆印にお腹立ちならずに、御心広くご覧いただきたいと願っています。( ジャケット写真はクリックすると少しだけ大きくなります ) カール・ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管弦楽団<59> DECCA SMD 1195/96 ★★★☆ 「古き良き演奏」と言ってしまえば簡単ですが、遅めのテンポながら冗長さはありません。彫りの深い堂々とした演奏のうえ、曲によっては牧歌的な温かさもあるドイツ風の名演奏です。 バウムガルトナー/ルツェルン弦楽合奏団<60> BLOG DG MGW 5185/86 ★★★☆ シュナーダーハンの独奏ヴァイオリンをはじめとし、オーボエにはヴィンシャーマン、フルートはオーレル・ニコレ、そしてチェンバロはラルフ・カークパトリックといった、若々しく清冽な演奏家たちによる優雅で典雅な演奏が聴けるディスクです。 バルヒェット(vn)&ティーレガント/南西ドイツ室内管弦楽団<60> BLOG 独BERTELSMANN 11364 ★★★★ 6曲すべてにバルヒェットが参加しています。端正で折り目正しく、如何にもドイツ風といえるようないぶし銀的な輝きのヴァイオリン・ソロと柔らかく澄んだ響きの伴奏で、最高レベルのブランデンブルグ協奏曲の演奏を快調に繰り広げています。 クルト・レーデル/ミュンヘン・プロアルテ室内管弦楽団<62> BLOG ERATO STE 50129/30 ★★★☆ モダン楽器による演奏で小気味よく、なんともお洒落な雰囲気です。バルヒェット、ピエルロ、アンドレなど60年代のエラート・レーベルを代表する名手たちによる妙技が満喫できる一枚です。 ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル<65> DG 453 001-2 ★★★ 1960年代のカラヤン&ベルリン・フィルの演奏は彼一流の美意識において、すでに完璧でした。ツェラー(fl)、シュヴァルベ(vn)、シヴィル(hr)、コッホ(ob)など超豪華な独奏者の余裕のある妙技、艶のある音色がさらに華を添えています。 カール・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団<67> BLOG ARCHIV 104 971/72 ★★★★☆ 現在もモダン楽器による演奏の頂点にあげられます。微塵の迷いもなく、ひたすら突き進む力強いバッハです。そこから生まれる荘重な雰囲気には、ただただ寄り添っていたい安心感があります。 コレギウム・アウレウム合奏団<67> BLOG BASF 29-20331-1 ★★★★ 古楽器による演奏ですが、生き生きとした表情のなかに、暖かさや心地いい穏やかさがあって、とても落ち着きます。ちょっと渋めで古雅な響きも、美しく録音されています。 ヘルムート・コッホ/ベルリン室内管弦楽団<72> King KICC 9453/4 ★★★☆ モダン楽器による、まさに極太の筆で書き上げた楷書のような演奏です。第1番からゆっくりとしたテンポで重量感たっぷり、流麗さでうまさをみせるのではなく、どのフレーズもきちんと弾ききる信念、真面目さを感じます。 レオンハルト、ブリュッヘン、クイケン、ビルスマ<77> BLOG PHILIPS 6775 025 ★★★★☆ モダン楽器のリヒター盤と肩を並べる、オリジナル楽器による決定盤です。1976年録音ですが、現在でも色褪せることなくいつ聴いても新鮮さを感じさせてくれます ルドルフ・バウムガルトナー/ルツェルン弦楽合奏団<78> DENON COJO 9212/13 ★★★★ パウムガルトナー2回目の全曲録音。優しく柔らかな音色の独奏ヴァイオリンのスークを始め、管楽器にはニコレ(fl)、ブールグ(Ob)、トゥーヴロン(Tp)といった名手を起用、生き生きとした演奏を繰り広げています。 ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル<78,79> DG 2707 112 ★★★☆ カラヤン&ベルリン・フィル2度目の全曲録音です。トマス・ブランディス(vn)、ジュスト・カッポーネ(va)、オトマール・ボルヴィツキー(vc)、カール・ハインツ・ツェラー(fl)、ゲルト・ザイフェルト(hr)といったベルリン・フィル・トップの強力な古参メンバーが名を連ねています。カラヤンらしい美しい響きと完璧なアンサンブルで、重厚な演奏です。 ネヴィル・マリナー/アカデミー室内管弦楽団(ASMF)<81> PHILIPS 470 934-2 ★★★★ 第2、4,5番のヴァイオリン独奏はヘンリク・シェリングがつとめています。また、ASMFはモダン楽器によるアンサンブルですが、第2、4番ではリコーダーのミカラ・ペトリを起用しています。しかも第5番にはランパルが起用されていて、とにかく独奏陣の豪華な演奏です。 アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス<81> TELDEC 6.42823AZ ★★★ アーノンクール2回目の全曲録音。強弱もテンポも変化が大きくて、快調に飛ばしていたかと思うと突然止まってしまいそうなくらいに重たくなります。いわゆる《アーノンクール節》なのでしょうが、ドライブ中のBGMには向きません(笑)。 トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンソート<82> Archiv 410 500-2 ★★★ オリジナル楽器による演奏ですが、前のアーノンクールよりも遙かにおとなしく、というかテンポが安定していてとても聴きやすい演奏です。溌溂とし若々しい覇気にあふれた演奏は、じつにスマートです。 トン・コープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団<83> ERATO 4509-91935-2 ★★☆ モニカ・ハジェット(vn)、グッドマン(vn)、ハーツェルツェット(fl.Traverso)、コープマン(cemb)の演奏がとても自然です。気負いもなく明るく爽やか、小気味いい感じがします。ただ第2番のトランペットはいまひとつ切れがないというか、詰まった感じです。 イ・ムジチ合奏団<84> PHILIPS UCCP-3046/7 ★★★ モダン楽器によるスタンダード的な演奏ですが、適切なテンポで速過ぎもせず躍動感もあります。聴きやすい一枚です。 クリストファー・ホグウッド/エンシェント室内管弦楽団<84> L'OISEAU-LYRE 414 187-2 ★★☆ 第1番と第5番は献呈されたものではなく、「初稿版」が使われています。やや速めのテンポで演奏され、オリジナル楽器の古雅な響きが華麗な装飾音とともに軽やかに宙を舞うようです。新鮮だけど、面白さはありません。 オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント<88> Virgin 562281 2 ★★★ ABOのコンサート・ミストレスとしてコープマンとの全曲録音でも活躍したバロック・ヴァイオリンの名手モニカ・ハジェットが参加しています。可もなく不可もなくといったできばえです。 ジョルディ・サヴァール/ル・コンセール・デ・ナシオン<91> ASTRÉE ES 9948 ★★★☆ ファビオ・ビオンディ、ピエール・アンタイなどの古楽器の俊英たちが参加している豪華盤です。 指揮者のサヴァールも第6番では自らヴィオラ・ダ・ガンバを弾いています。弾けるような躍動感と生き生きとしたリズムはまさに、バロックです。 シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド<94> dhm 05472 77308 2 ★★★☆ オリジナル楽器によるクイケン盤の特色は、第2番のトランペットのパートにあります。高音をなめらかにだすにはBCJのような曲管トランペットが望ましいそうなのですが、クイケンは適当な奏者がいないとの理由で、このパートをホルンに代用させています。それが鄙びた雰囲気を醸し出しています。 イル・ジャルディーノ・アルモニコ<96> TELDEC 4509-98442-2 ★★★ この団体のコンマスのエンリコ・オノフリは新しい古楽アンサンブルを率いて、2006年に「疾風怒濤のモーツァルト」を聴かせた気鋭の演奏家です。昔のバッハでも十分にエキセントリックな演奏が聴けます。第4番の猛スピードで駆け抜けるヴァイオリンの高音パッセージにはビックリです。「これがバロック!」の愉しさを感じます。 ベルリン古楽アカデミー<97> HMC 901634.35 ★★★★☆ 「古楽アカデミー」という言葉とは違って、モダンで洗練された美しい響きが特徴の演奏です。特に第3番、第6番などの弦による合奏の愉しさが伝わってくるし、第4番の独奏ヴァイオリンは余裕でしかも美しく、高速パッセージもこなしてしまうしと完璧です。録音もとてもいい一枚です。 鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン<00> BIS CD-1151/52 ★★★ 第2番で使用される手作り曲管トランペットの演奏方法は、「一切の指穴やスライド、ベルに手を添えることもせず、すべてを唇の操作のみで調整する」らしいです。傍目には唇が麻痺しそうで、ここでも超高音の綱渡りを見る思いでハラハラしてしまいました。でも弦楽器は1パート1人という小編成で、じつに瑞々しい演奏となっています。 アレッサンドリーニ/コンチェルト・イタリアーノ<05> BLOG naive OP 30412 ★★★★ ひとつ一つの楽器がイタリア的な官能甘美の音色で、とにかく明るい。そしてきびきびとしたリズムでありながらも、魅惑的で喜びに溢れた歌をたっぷりと聴かせてくれます。 ピノック/ヨーロピアン・ブランデンバーグ・アンサンブル<07> BLOG AVIE AV 2119 ★★★★ 旧盤と大きな違いはありませんが、古楽器を意識させないような豊かな響きが印象的です。しかも特別な仕掛けがあるわけでもないのに、ニュアンス豊かで美しいです。この団体は彼の60歳記念のためだけに古楽アンサンブルの主要メンバーで結成されました。 クラウディオ・アバド/モーツァルト管弦楽団<07> BLOG DGG 00289 477 8908 ★★★☆ モーツァルト管弦楽団から選抜されたメンバーと人気も実力もトップクラスのソリストたちによって演奏されています。コンサートマスターにジュリアーノ・カルミニョーラ、チェロにマリオ・ブルネロ、コントラバスにアロイス・ポッシュ、リコーダーはミカラ・ペトリと名手揃いです。 ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ<09> BLOG Soli Deo Gloria SDG 707 ★★★☆ ガーディナー&イングリッシュ・バロック・ソロイスツによる「ブランデンブルク協奏曲」の初録音。指揮者ガーディナーの登場は最初の2曲だけで少し残念ですが、メリハリのあるテンポで軽やかに、活き活きと演奏されていて楽しそうです。そして、とても精彩に飛んで躍動感あふれる音も魅力的です。 シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド<10> BLOG ACCENT ACC 24224 ★★★★☆ 待望の新録音です。しかもシギスヴァルト・クイケンがヴィオロンチェロ・ダ・スパラを担当しているのも超目玉! さらに今回は、第2番にナチュラル・トランペットも登場させるなど、バッハ音楽の真髄をオリジナルの形で聴かせています。これまで私的なピリオド楽器の決定盤は1976年録音のレオンハルト盤でしたが、これからはこのクイケン盤にしたいと思います。 #
by fragile28
| 2006-09-13 14:04
バッハ/ゴールドベルク変奏曲BWV.988
この『My favorite』の一曲のために、私が購入したLP,CDなどを一挙公開いたします。 ジャケット写真とともに私の『お薦め度』を、満点★5で付けさせていただきました。私はクラシック音楽愛好家ではありますが、 音楽についてはいわゆる《ど素人》です。この★☆印はそんな素人の私が所有しているディスクの、主観的・妄想的な思い入れとご理解下さい。他意はありませんので、★☆印にお腹立ちならずに、御心広くご覧いただきたいと願っています。( ジャケット写真はクリックすると少しだけ大きくなります ) グレン・グールド(p)<55> COLUMBIA ML 5060 ★★★★ グールドのデビュー・レコードであったこの曲ですが、主題のアリアをはじめとして、あっという間に終わってしまいます。テンポが異様に速いというわけではなく、変奏すべてが反復なしで演奏されているためです。しかし、この疾走感と斬新さに寝ている暇などありませんね。 ラルフ・カークパトリック(cemb)<58> DG 439 465-2 ★★★ 「全音ピアノライブラリー」から、カーク・パトリック自身による解説がつけられた楽譜が発売になっています。2段鍵盤用変奏をピアノで弾くときの奏法や装飾音についての研究成果が詳しく書かれているそうです。 ヘルムート・ヴァルヒャ(cemb)<61> 東芝EMI EAC-81044 ★★★☆ 現代楽器(アンマー・チェンバロ)による堂々として落ち着いた雰囲気の演奏です。装飾音は少なく金属的な響きで耳障りなところもありますが、チェンバロの多彩な音色を生かした、表情豊かな演奏です。 エディット・ピヒト=アクセンフェルト(cemb)<65> ERATO WPCS-22104 ★★☆ ピヒト=アクセンフェルトの最初の録音ですが、特別なことはせずに、一音一音を丁寧に弾いています。リマスタリングされたチェンバロの音は高音部が少しきつめ。軽やかですが痩せた感じの音色です。 ヴィルヘルム・ケンプ(p)<69> ブログ DG 139 455 ★★★ 冒頭のアリアから、やや速めのテンポで、なんと装飾音を全て省いて弾いています。グールドの《ゴールドベルク》に慣れた耳にはまるで別の曲に聞こえます。いきなり肩すかしをされたような感じですが、淡々と一音一音を慈しむように弾いていて、何ともやさしい気分にさせられる演奏です。 グスタフ・レオンハルト(cemb)<75> DHM 77149-2-RG ★★★ グールド同様、変奏の繰り返しをしていません。ゆっくりとした演奏で装飾音も多めに入っているようです。バッハ研究家による真面目で正統的な演奏で、説得力・風格を感じます。グールドとはだいぶ違った巨匠のバッハです。 ロザリン・テューレック(cemb)<78> SONY CLASSICAL 517491 2 ★★★ 欧米ではグールドが尊敬したぐらいバッハのスペシャリストとして知られているそうです。しかもHMVレビューによれば、彼女のゴールドベルク変奏曲には6種類もの録音があるそうです。ここでは反復を全て行っていて、じつに90分を越える演奏時間。少し重すぎますね。 カール・リヒター(cemb)<79> TDK Core TDK-OC003 ★★☆ 私はこの演奏に「完璧に暗譜していたはずが、どうしたわけか思い出せずに、出口を探しながら暗中模索を繰り返す苦悩」を感じてしまいました。『一心不乱に弾ききって、異常な迫力』との宣伝文句なのですが、万全な体調の時のリヒターの演奏とは余りにも違いすぎて、繰り返して聴くには辛すぎます。 クリスティアーヌ・ジャコテ(cemb)<80?> SMS-2531 ★★★ 中庸をえた演奏で安心して聴くことが出来ます。繰り返しがないので、意外とあっさり終わってしまします。ただ空間的な広がりがあまりない録音のため、チェンバロの音色や響きの美しさがいまひとつです。 グレン・グールド(p)<81> ブログ CBS/SONY 28AC 1608 ★★★★ グールド最晩年の名盤です。多くを語る必要はありません。諸井誠氏のライナー・ノーツ冒頭をご紹介します。 《名盤のほまれ高い27年前の初録音をはるかに凌駕する世紀の名演である。旧盤が若い才気の飛翔だったとすれば、新盤は賢者の深慮にもとずく確固たる造型と技巧の勝利である。》 タチアナ・ニコラーエワ(p)<83> CLASSICO CLASSCD 416 ★★☆ 生前よりバッハとショスタコーヴィッチの演奏に定評のあったニコラーエワですが、特別なことをするわけではないのですが一音一音を端正に弾いていきます。深い精神性とスケールの大きさを現代ピアノによって美しく表現しています。 シトコヴェツキー(vn)、コセ(va)、マイスキー(vc)<84> ORFEO C138 851A ★★★★ シトコヴェツキー編曲による弦楽三重奏によるゴールドベルク変奏曲です。編曲者自らがヴァイオリンを弾きリードしているためか、チェロがマイスキーであることを忘れるくらい3者のアンサンブルが溶け合い美しい仕上がりです。弦楽合奏の柔らかさがとてもいい。 スコット・ロス(cemb)<85> ERATO 3984 20972 2 ★★★ スカルラッティ弾きとして有名なスコット・ロスのチェンバロ音は繊細で軽く、軽妙洒脱といった感じです。バッハでもその印象は変わりません。明るく自由奔放で、溌剌とした演奏を聴かせてくれます。このCDは、カナダの放送局による美しい残響のライヴ収録です。余談ですが、第8変奏52秒あたりには建物外の自動車と思われる音までも収録されています。 ピエール・アンタイ(cemb)<92> OPUS 111 OPS 30-84 ★★★★ 意気込みや肩ひじ張った緊張感を感じさせない、自然なチェンバロの調べがとても美しい。変奏の反復もすべておこなっていて演奏時間も長いのですが、気持ちのいい演奏で飽きることはありません。 クリストフ・ルセ(cemb)<94> DECCA 475 7079 ★★★★ 1751年アンリ・エムシュ作のオリジナル楽器はラモーも弾いたといわれる楽器で、優雅な響きがとにかく魅力的です。生き生きとしたルセの演奏でキラキラと美しい音色が変化して愉しさいっぱいです。 セルゲイ・シェプキン(p)<95> Ongaku Records 024-107 ★★★☆ 1995年1月の録音ですが、2008年2月の発売でした。現代ピアノによる演奏で冒頭のアリアからジャズっぽいのです。ドライブ力というか推進力が魅力の演奏です。各変奏の繰り返しは実に斬新な装飾音で千変万化、飽きがきません。 ヨジェフ・エトヴェシュ(guitar)<97> ブログ EJ-01WZ ★★★★★ あたかもバッハがギター独奏のために作曲したような錯覚をしてしまうほど、各声部のバランスが見事で正統派のバッハです。心地よく暖かみのあるアコースティックな響きに癒やされること間違いなしです。 アンジェラ・ヒューイット(p)<99> Hyperion CDA67305 ★★☆ 冒頭のアリアからニュアンス豊かに弾かれるピアノに、ついつい聴き入ってしまいます。変奏の反復では拍子抜けするくらいサラッと進んでいきますが、不自然さは感じません。ただ、同じ現代ピアノのシェプキンと比べると、かなり退屈ともいえます。 カナディアン・ブラス<99> BMG 09026 63610 2 ★★ ブラス・クインテットによる世界初の全曲録音です。カナディアン・ブラスの超絶技巧テクニックを満喫することができます。しかし、曲全体に流れる甘ったるさにはちょっと閉口してしまいました。 マリー・ペライア(p)<00> SONY CLASSICAL SK 89243 ★★★ 各声部を丁寧に描き分けながら、立体的ともいえる陰影の深さを感じる演奏である。音を短くならすことで、一音一音を際立たせたリズム処理なども見事である。 アンドラーシュ・シフ(p)<01> ECM UCCE-2029 ★★★☆ 現代ピアノの美しさでゴールドベルク変奏曲を歌いあげています。チェンバロの響きの余韻を、ピアノで美しく表現しています。グールドとはまったく違った奏法でよく歌っていると思います。でも、陰影に乏しい印象がしてきます。 ピエール・アンタイ(cemb)<03> MIRARE MIR 9945 ★★★☆ 10年ぶりの再録音です。前回と同じように変奏の繰り返しをすべておこない、繊細で美しい仕上がりの演奏です。旋律の美しさすべてを弾き逃さずに歌い進んでいき、芳醇な雰囲気が漂います。 マルセル・ビッチ/フランス八重奏団<03> ブログ CALLIOPE CAL 9334 ★★★☆ フレーズの受け渡しも極めて自然で、室内楽の楽しみを感じます。 鍵盤楽器で感じたようなモノトーンの美しさや静けさではなく、気品とともにゆったり感があり、見事な癒し系の音楽に仕上がっています。 ラクリン(vn)、今井信子(va)、マイスキー(vc)<06> DG 477 6378 ★★★☆ マイスキーが弦楽三重奏でこの曲を録音するのは2回目です。今回の演奏では変奏の繰り返しが丁寧にすべておこなわれています。 ただ、前回の溶け合うような美しいアンサンブルは少し後退し、それぞれの楽器の特徴を際立たせているようです。メリハリが強く表現されて、甘さたっぷりに歌ったりと濃厚な演奏です。 グレン・グールド(ZENPH)<06> SONY CLASSICAL 88697-03350-2 ★★ グールドの55年モノラル音源を、コンピュータ・ソフト「Zenph(ゼンフ)」を使って完全にデータ化しそれをヤマハ製自動ピアノで再現したものです。確かにピアノの一音は誰が弾いても同じ音がしますから、実験としては有りなのでしょう。でも芸術ってそんなもんなのかな~と考えさせられます。 カトリン・フィンチ(harp)<08> ブログ DG UCCG-1459 ★★★ プリンス・オブ・ウェールズの王室お抱えのハーピストで、ロンドンの王立音楽アカデミーの客員教授も務めるという、若き「ハープの女王」によるリッチで豊潤な響きが魅力の一枚です。編曲も彼女自身によるものですが、多めの残響が濁ることもなく、美しい色彩の変化として空間に吸い込まれていくようです。 曽根麻矢子(cemb)<08> avex SACD AVCL-25441 ★★★ 10年の歳月を経て再録音された彼女の新盤です。大型ジャーマン・タイプのパワフルで重厚な音色の深みを生かした演奏です。ライナー・ノートの最後に、彼女のこんな文章が載っていました。 笑って過ごそう! 明るく元気に生きよう! 最近、気持ちが沈んで元気がでないという人が私の周りにもいます。この音楽を聴いて元気になーれ! 残念なのは繰り返しを一部省略してることです。 アンドレアス・シュタイアー(cemb)<10> ブログ harmonia mundi HMC 902058 ★★★★☆ <ハス・チェンバロ>はオルガン風のダイナミックな響きが魅力です。ところがシュタイアーのタッチがとても柔らかく繊細なので、その響きは濁ることもなくて軽やかに宙を舞う感じです。演奏時間は80分46秒という長さですが、嬉しいことにCD1枚にしっかりと収まっています。さらに付録にシュタイアー解説のDVDがついています。 #
by fragile28
| 2006-09-13 09:27
バッハ/無伴奏チェロ組曲(全曲)BWV.1007~1012
この『My favorite』の一曲のために、私が購入したLP,CDなどを一挙公開いたします。 ジャケット写真とともに私の『お薦め度』を、満点★5で付けさせていただきました。私はクラシック音楽愛好家ではありますが、 音楽についてはいわゆる《ど素人》です。この★☆印はそんな素人の私が所有しているディスクの、主観的・妄想的な思い入れとご理解下さい。他意はありませんので、★☆印にお腹立ちならずに、御心広くご覧いただきたいと願っています。( ジャケット写真はクリックすると少しだけ大きくなります ) パブロ・カザルス<39> EMI CHS 7 61027 2 ★★★ SP時代から最高の演奏とされていた歴史的録音で、SP盤からの復刻CD。圧倒的な気迫があります。 エンリコ・マイナルディ<54> ARCHIV原盤 TOWER RECORDS PROA-59/61 ★★★ この1954年録音も、暖かいチェロの音色でゆったりと歌い、懐の深く説得力あるバッハとなっています。TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION第3弾の一枚です。 ヤーノシュ・シュタルケル<57> EMI MUSIC FRANCE 4 89179 2 ★★ ヨハンナ・マルツィの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ&ソナタと組で売られている。シュタルケル30代なかばの爽快な演奏ですが、やはりこのセットのメインはマルツィなんです。 ピエール・フルニエ<59> BLOG ACCORD 206 372 ★★★★ スイス、ジュネーブでの1959年のライブ録音。60年のスタジオ録音同様気品に満ちた雰囲気で、ライブ故のちょとしたキズもありますがそんなことは問題ではありません。深々とした息づかいのチェロに勢い・迫力がプラスされて、素晴らしいと思います。 ピエール・フルニエ<60> BLOG Ar MA 5023~5 ★★★★★ フルニエの気品のあるチェロが聴ける超名盤です。演奏技術をひけらかしたり、思わせぶりな濃厚な表情をつけてみたりなどしません。何事もなかったかのように、淡々と進んでいきますが、味わい深く感動が大きい。 ヤーノシュ・シュタルケル<63> BLOG MERCURY 4706442 ★★★☆ ハンガリーの名手シュタルケルの2度目の録音。さすがにシュタルケル最盛期の録音だけに、フルニエとは違った剛直で深い響きが印象的です ピエール・フルニエ<72> BLOG TDK-OC001/002 ★★★★ 1972年3月虎ノ門ホールに於けるライヴ(ステレオ)による全曲録音。私は会場の雰囲気や生々しいチェロの音色をFM東京の音楽番組で聴いていました。思い入れの深い一枚です。 ピエール・フルニエ<76> Ph 30CD-3027/28 ★★★☆ フルニエ晩年の録音で、気品の高さはそのままにコクの深い演奏が聴けます。また各曲を丹念に弾いていて充実した内容といえます。 アンドレ・ナヴァラ<77> CALLIOPE CAL 3642.1 ★★★☆ アンドレ・ナヴァラというと、すぐに「武骨」という代名詞が思い浮かびます。ちゃらちゃらしたり、草書体の流暢なチェロとは対極にある、高潔な典雅さとでもいうようなバッハを聴くことができます。 アンナー・ビルスマ<79> SEON SRCR 2421-2 ★★★☆ オリジナル楽器が使われていているうえ、第6番ではチェロ・ピッコロが使用されています。語るような訥々としたチェロの音色に新鮮な響きを感じます。オリジナル楽器への真摯な取り組みと熱意が伝わる演奏です。 ヨーヨー・マ<83> SONY CLASSICAL 88697 54723 2 ★★☆ 小気味よい語り口で、明るく流暢に歌っています。とても若くて巧みですが、真摯なアプローチに好感が持てます。2009年秋、DSDテクノロジーによるリマスタリングにて再発売されました。草書体の無伴奏がさらに美しく響きます。 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ<91> EMI 7243 5 55364/65 ★★☆ ロストロポーヴィチ初の全曲録音だったので、鳴り物入りで登場しました。私もすぐに買い求めました。しかしスケールが大きいだけでなく、舞曲には似合わないほど重すぎるバッハでした。ひたすら叙情的で豊かな響きだけを感じました。 アンナー・ビルスマ<92> SONY VIVARTE S2K 48047 ★★★ バロック・チェロの名手アンナー・ビルスマによる2度目の「無伴奏チェロ」です。今回のこの録音では、モダン・チェロのストラディヴァリウス《Servais》を使用しています。 ピーター・ウィスペルウェイ<98> CHANNEL CLASSICS CCS 12298 ★★★★ アンナー・ビルスマに学んでいて、このバッハの「無伴奏チェロ」はバロック・チェロとピッコロ・チェロを使用しての演奏です。古楽器からだされるチェロの音色は、思いがけないくらい瑞々しく透き通っています。ちょっとお洒落な感じのチェロです。 ヴィーラント・クイケン<01> ARCANA A 421 ★★ 古楽器のヴィーラント・クイケン初の「無伴奏チェロ」ですが、何とモダン楽器による演奏です。40年近い試行錯誤の結果だそうです。ヴィーラントにとっては、このモダン楽器で演奏することが最も楽しいというのですが・・。 ラデク・バボラーク(hrn)<02> BLOG EXTON OVXL-00004 ★★★ 2007年には第4番、第5番を録音し、残すは第6番のみとなりました。じつに軽々とした自然な演奏です。ホルンの響きが秋空の彼方までたおやかに広がり、それがまた綺麗に減衰していく感じがとても美しく録音されています。 鈴木秀美<04> SONY BMG 82876 69767 2 ★★★★ 日本が世界の誇るバロック・チェロの名手、鈴木秀美もまたビルスマに師事しました。ウィスペルウェイでも感じましたが、師とは違って静かに滑空するような味わいのチェロです。深い呼吸のチェロは心地よく響き、とにかく気持ちいい。第5番まではアマティ(クレモナ1570年頃)、第6番は5弦のチェロ・ピッコロを使用。 ジャン=ギアン・ケラス<07> HM HMC 901970.71 ★★☆ マイスキーよりも更に流れるような軽い「無伴奏チェロ」です。叙情的な美しさに目が眩むほどですが、草書体の無伴奏はいまひとつ私向きではなかった。 寺神戸亮(Violoncello da Spalla)<08> BLOG DENON COGQ-32/33 ★★★ 新たに復元された「ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ」による意欲的な演奏で、舞曲としての軽快なリズム、楽しさがとてもよく伝わってきます。さらにこの楽器への円熟度が加味されることに期待しています。 シギスヴァルト・クイケン(Violoncello da Spalla)<09> BLOG ACCENT ACC 24196 ★★★★ ヴィオロンチェロ・ダ・スパラによる録音に、いよいよ真打ち登場です。明るく開放的で軽やかな音色からは、微妙なニュアンスの違いも伝わってきます。そして録音の良さもあって、スケール感が大きくとられていてじつにのびやかな演奏になっています。 #
by fragile28
| 2006-09-11 00:00
モーツァルト/セレナード第10番変ロ長調 K.361 《グラン・パルティータ》
この『My favorite』の一曲のために、私が購入したLP,CDなどを一挙公開いたします。 ジャケット写真とともに私の『お薦め度』を、満点★5で付けさせていただきました。私はクラシック音楽愛好家ではありますが、 音楽についてはいわゆる《ど素人》です。この★☆印はそんな素人の私が所有しているディスクの、主観的・妄想的な思い入れとご理解下さい。他意はありませんので、★☆印にお腹立ちならずに、御心広くご覧いただきたいと願っています。( ジャケット写真はクリックすると少しだけ大きくなります ) ウィルヘルム・フルトヴェングラー/VPO<47> EMI 3 53206 2 ★★☆ さすがにウィーン・フィルの木管です。第三楽章など極端に遅いテンポで重たいのですが、優美な木管の響きは綿々と連なっていきます。ようやく終楽章でフルトヴェングラーらしく少し速くなるけど、全体にゆっくりとしている。 VPO木管グループ<53> BLOG MCA VICTOR MVCW-19016 ★★★★ クラリネットのウラッハ、ホルンのフライベルクなどの名手を中心にウィーン・フィルの管楽器首席奏者たちで結成されたグループ。 ゆったりとしてどこか鄙びた印象があります。ウィーン情緒たっぷりのアンサンブルです。 エルネスト・アンセルメ/SRO<55> LONDON POCL-4635 ★★ アンセルメとしては珍しい一曲。<高原の涼風が吹き込むような爽やかなアンセルメのモーツァルト!>という触れ込みです。でもいまひとつ愉しさを感じません。 フレデリック・フェネル/EWE<58> Mercury 289 434 399-2 ★☆ 東京佼成ウィンドオーケストラの指揮でも活躍したフェネルの’58年の録音。マーキュリーの超優秀な録音によるブラスの響きは、今となってはすこし細身で痩せた感じ。木管の技量にもちょっと?な所も・・。 オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団員<62> BLOG DG 138 830 SLPM ★★★☆ ヨッフムは1949年からバイエルン放送交響楽団の初代音楽監督に就任し、短期間の間にドイツを代表するオーケストラへと導きました。この録音でも軽快なロンドでは疾風する木管ですが、派手にならず堅実で安らぎがあり、味わい深い演奏です。 ジャック・ブライマー(cl)/ロンドン管楽ソロイスツ<63> BLOG 英DECCA SXL 6049 ★★★☆ クラリネットのJ.ブライマーを中心として、A.シヴィル(hrn)、T.マクドナー(ob)といった1960年代のイギリスの管楽器の名手たちが勢揃い。堅実なアンザンブルになので、安心して音楽に浸れます。 オットー・クレンペラー/ロンドン管楽五重奏団&Ens.<63> BLOG 英COLUMBIA SAX 5259 ★★★★ ゆったり、ゆっくり、スケール雄大なクレンペラーらしさが発揮された一枚。官能的なオーボエ、力強いホルン、優しく鄙びたファゴットなど、英国の名手による美しい木管の音色が満喫できます。 カール・ベーム/BPO管楽Ens.<70> BLOG DG MG 2313 ★★★★☆ 私が最初にこの曲を知ったディスクで、思い入れが最も深い演奏です。ベルリン・フィルのトップによる楽器の音色の美しさ、豊饒な響き、安定したアンサンブルなど申し分ありません。 コレギウム・アウレウム合奏団員<72> BASF harmonia mundi BAC 3100 ★★☆ 古楽器による演奏で、モーツァルト時代の典雅な響きを現代に蘇らせた雰囲気です。のんびりとした18世紀のイメージですが、第2楽章や第4楽章などちょっとテンポが遅すぎた感じです。 ウィーン管楽合奏団<80> LONDON POCL-2209 ★★★★ ウィーン情緒豊かな響きに安心感があります。第2、第4楽章のメヌエットはお洒落だし、第6楽章アンダンテの美しさもまたウィーン風というのでしょう。 パイヤール/パイヤール管楽Ens.<80> JVC JM-XR24035 ★★★ パイヤール室内管弦楽団の管楽器ソリストが集まったということは、フランスの管の名手たちによる演奏ということです。明るく優美ですが穏やかな雰囲気があります。xrcdで録音も優秀。 ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル<80> BLOG DG 2532 089 ★★★★☆ ローター・コッホ(ob)、カール・ライスター(cl)、ギュンター・ピースク(fg)、ゲルト・ザイフェルト(hrn)などの名手達による演奏は、指揮者がいなくとも見事なアンサンブルを聴かせてくれます。ソロはとびっきり上手いし、掛け合いはため息が出るくらい美しく酔わせるしで、文句のつけようがありません。 コレギウム・アウレウム合奏団員<81> BLOG BMG BVCD-5003 ★★★☆ この団体の再録音です。もちろん古楽器による演奏で、ホルンは狩猟用ホルンが使われているためワンテンポ遅れて響いてきます。バセットホルンも使われていて、モーツァルト時代の典雅な響きを再現しています。今回はのんびりしすぎることもなく、洗練された歯切れの良さがあります。 アーノンクール/ウィーン・モーツァルト管楽合奏団<83> BLOG TELDEC 243 003-2 ★★★★☆ アーノンクールはこの曲の録音のために、この合奏団を結成したそうです。鋭い切り込みと力強い表現からは典雅さよりもモーツァルトの茶目っ気を感じます。また、各楽器奏者の即興的な名人芸も見事です。 ネヴィル・マリナー/ASMF<84> Ph 412 726-2 ★★★★ マリナーの自然な歌いまわしは、愉悦感に溢れたモーツァルトにピッタリです。緻密なアンサンブルも、豊饒な響きの美しさも安心して聴けるディスクです。 バルトルド・クイケン/オクトフォロス<86> ACCENT 68642D ★★★ 古楽を中心としたベルギーのレーベルACCENTは、クイケン兄弟やオクトフォロスの演奏を多数録音しています。ここでは、オクトフォロスのメンバーによるまろやかで豊かな木管の響きを聴きます。 オルフェウス室内管弦楽団<86> DG 00289 477 5750 ★★☆ この団体は「指揮者を置かない室内オーケストラ」として有名です。奏者ひとり一人がバランスを考えての演奏なのでいくぶん控え目な表現ですが、生き生きと冴えたリズムでくっきりと描かれています。 ホグウッド/アマデウス管楽合奏団<87> L'OISEAU-LYRE F32L-20325 ★★★★ アメリカとカナダの古楽器の名手たちによる演奏です。小気味よいリズムは、モーツァルトの愉しさにつながり、現代的でスマートな表現になっています。 ブリュッヘン/18世紀オーケストラ団員<88> Ph 422 338-2 ★★☆ これも古楽器による演奏です。第一印象は丁寧で古楽器とは思えない滑らかな表現なんですが、う~ん、どうなんだろう?音楽の愉しさはあんまり感じませんでした。 BPO管楽Ens.<89> BLOG ORFEO C 188 891 A ★★★★ この団体は1977年にオーボエのローター・コッホを中心に結成されました。その後メンバーは替わっても、ライスター(cl)やシェレンベルガー(ob)などBPO首席奏者が中心となっていて、テクニックもアンサンブルも完璧。安定感があります。 ヨーロッパ室内管弦楽団員<90> Teldec 60866-2 ★★☆ きびきびとした演奏で颯爽としているが、私の好きな第2楽章第2トリオのオーボエはいまひとつ気分がのっていません。ファゴットだけがやけに耳につきます。 チャールズ・マッケラス/セント・ルークス管弦楽団<93> TELARC CD-80359 ★★★☆ 各奏者の自由奔放でエネルギッシュな演奏が素晴らしく、アンサンブルもよく整っている。管楽器の素朴で明るい響きやコントラバスの重低音がテラーク独特の優秀録音で聴くことができます。 チェコ・フィルハーモニー室内合奏団<93> CANYON PCCL-00209 ★★★☆ <チェコ・フィルの管のトップメンバーがくりひろげる至芸の饗宴>との謳い文句通り、抑え気味だけど、きめ細やかな肌合いの響きが美しい。名前はクレジットされていませんが、ホルンはチェコ・フィルの名首席奏者、故ズデニェク・ティルシャルのようです。 ヘレヴェッヘ/シャンゼリゼ・オーケストラ団員<95> HMF HMC 901570 ★★★☆ 古楽器の名手たちによる演奏で、オーボエのポンセールの名前もクレジットされています。流れるような演奏で、たおやかな情感に包まれていくようです。 ブリュッヘン/ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン<97> IPPNW Concerts CD-20 ★★★ 1992年にブレーメン市の援助により、若い世代を中心としたメンバーで“新時代のドイツ”を代表する団体として注目を集めるDKBによる演奏です。同じブリュッヘンの指揮でも、こちらには勢いがあります。 エリック・ホープリッチ/ナハトムジーク<01> GLOSSA GDC 920605 ★★★ 木管の響きが美しい。指揮をしているクラリネットのホープリッチは、ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラのディスクでもクラリネットを吹いていました。 エリック・ボド/アンサンブル・フィリドール<01> CALLIOPE CAL 3317 ★★★ フランスの古楽器による管弦楽アンサンブルとして知られているこの団体は、モーツァルトの他のセレナード(K.375&388)の演奏でも高い評価をえています。素朴で鄙びた味わいと音楽の愉しさがあります。 ニルセン(ob)、ギフスコフ(vn)、ヴェステンホルツ(p)他<01> BLOG CLASSICO CLASSCD-355 ★★☆ C.F.G.シュヴァンケのピアノ五重奏編曲版による演奏です。第4楽章の2曲目のメヌエットには、とてもチャーミングな第3のトリオが挿まれてます。結構楽しめる編曲です。 BPO管楽Ens.<05> BLOG EMI 3 43424 2 ★★★★ BPO関連のアンサンブルによる同曲は、指揮者のあるなしはありますが、70年(DG),80年(DG),89年(Orf)につづいての4回目?もっとあるのかな?ここでも溌溂とした伸びやかさと管楽器の美しいアンサンブルが堪能できます。オーボエにはマイヤー、ホルンにはバボラークも参加しています。 マイケル・コリンズ/ロンドン・ウィンズ<06> ONYX 4012 ★★ 現代イギリスのクラリネット奏者を代表するマイケル・コリンズが、オーボエのガレス・ハルス、ホルンのリチャード・ワトキンスらと結成したロンドン・ウィンズによる最新録音。 アマティ・アンサンブル&ザルツブルク・ソロイスツ<07> BRILLIANT 93696 ★☆ 弦楽八重奏による編曲版です。ムード音楽としてBGMにするのなら、弦楽器の柔らかな音がとても心地よくてお薦めの一枚です。ただどのメロディーも同じように甘ったるく聞こえるので、程なくお腹一杯になります(笑)。 #
by fragile28
| 2006-09-10 19:32
|
by fragile28 <管理人よりお願い>
☆当ブログに関係ないもの、ふさわしくないと判断されるコメント等は、固くお断りいたします。
管理人が許可なく削除することもありますので、何卒ご了承ください。 作曲家別索引 Vol.1 作曲家別索引 Vol.2 作曲家別索引 Vol.3 My favorite.. ★Mozart K.361 ★Bach Cello Suites ★Goldberg BWV988 ★Brandenburg Con. BLOG LINKS Minha Saudade 音楽と薔薇の日々 らん亭日記 フォロー中のブログ
タグ
LP(465)
花・植物(295) 自然(250) モーツァルト(185) 植物園(124) バッハ(118) ベートーヴェン(92) バラ(61) 癒し(42) 風物詩(38) 白鳥(34) 水族館(31) 紅葉(29) らん亭(26) 桜(24) マルツィ(20) 月(19) コンサート(18) ジャズ(15) オーディオ(12) カテゴリ
以前の記事
ブログパーツ
最新の記事
その他のジャンル
|
ファン申請 |
||