ram's café menu No.825 : 器楽曲
演奏 : トレヴァー・ピノック(cemb) ( 輸入盤 hanssler CD 92.115 ) バッハのチェンバロ独奏曲に、それぞれ6曲からなる「組曲集」が3つあります。『イギリス組曲』、『フランス組曲』、そして『パルティータ』ですが、この中で私が最も好きなのは、『パルティータ』です。そして拙ブログのram's café menu No. も今回で<825>になりました。というわけで、今日のエントリーは『パルティータ』をおいて他にありませんね(笑)。 1946年イギリスのカンタベリーに生まれたトレヴァー・ピノックは、1973年にオリジナル楽器による<イングリッシュ・コンソート>を結成し、80年代からArchivレーベルでバッハの重要な作品の数々を録音してきました。彼らの演奏するバッハは、いつも若々しく水際だったリズムや伸びやかなフレージングで、私たちを楽しませてくれました。この『6つのパルティータ』についても、1984年にArchivに全曲録音を残しています。しかし、50歳代に入る頃からピノックの活動の幅が広がって、1998年にhanssler レーベルに『パルティータ(全曲)』の再録音をおこない、2000年にはCHANNEL CLASSICS でレイチェル・ポッジャーと「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集」を録音したり、さらに彼の還暦を記念して編成された<ヨーロピアン・ブランデンバーグ・アンサンブル>と「ブランデンブルク協奏曲(全曲)」の新録音をおこなうなど、さらにさらに活発な演奏活動を繰り広げています。私の印象は、昔から変わらない「中庸の美」はそのままに、「円熟の極み」が加味された演奏が多いかなというものです。今日の『パルティータ』も、とても軽やかで自由自在な趣が感じられ、爽やかなチェンバロの音色も美しく、一足早く、台風一過の秋晴れに包まれた心地です。 同曲異演盤 : グスタフ・レオンハルト(cemb) アンドラーシュ・シフ(p) ラルフ・カークパトリック(cemb) グレン・グールド(p) 今日の写真 : 清新の気 ( 写真をクリックすると、少し大きな画像でご覧いただけます )
by fragile28
| 2013-09-16 18:11
| 器楽曲
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