ram's café menu No.21 : 協奏曲
演奏 : ミカラ・ペトリ(bfl)、ハインツ・ホリガー(ob)、 フェリックス・アーヨ(vn)、クラウス・トゥーネマン(fg)他 ( 輸入盤 LP Ph 411 356-1 ) 日曜日の朝、というものに格別の思い出がある。私は1970年代の後半に、東京で学生生活を送っていた。東北の田舎から上京し、とにかく通学時の交通ラッシュに不安をかかえていたため、大学から歩いて10分のところに止宿した。少しずつ通学コースを変えながら生活をしていると大学周辺の地理に詳しくなってきた。そこで、いつ頃からだったかは忘れたが、日曜日の朝に少し遠出の散歩をすることにした。大抵は、胸突坂から目白通りに出て右に折れ、聖マリア大聖堂を少し眺め、坂を下りて江戸川公園から外苑東通りに出て戻るというコースであった。たまに目白通りから左折し、面影橋へ抜けて戻るというコースもあった。1時間から1時間半の散歩であったが、まだ目が醒めきらない都会の朝が好きになった。 そんな散歩から戻り、珈琲を淹れて、FM東京から流れてくる串田孫一さんの『音楽の絵本』という番組を聞いていた。たった30分番組なのだが、日曜日ごとに爽やかなバロック音楽と落ち着いた詩の朗読を聞いて、生活に微かな潤いを感じていた。 その『音楽の絵本』のオープニング曲が今日のCDの曲、第2楽章ラルゴです。この曲は室内協奏曲集 Concerti da camera と銘打った、オーケストラ抜きで各パート一人で演奏するスタイルの室内楽的なコンチェルトのなかの一曲です。『音楽の絵本』のテーマは緩徐楽章。のんびりとした美しいメロディーで、前日までの喧噪とは違った一日の始まりに、ふさわしい一曲だと思います。 お気に入りのCDの演奏者も超一流揃いです。ぜひ日曜日の朝のひとときに、BGMとして聴いてみて下さい。 追記:2010年8月5日仙台レコード・ライブラリーの店頭でこの演奏のLPを偶然発見! 嬉しくて即買いしてしまいました(笑)。 今日の写真 : 神代植物公園のバラ(4) オクラホマ ファンファーレ 花霞
by fragile28
| 2006-10-16 21:07
| 協奏曲
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by fragile28 <管理人よりお願い>
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