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ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第1番ヘ長調Op.18-1

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第1番ヘ長調Op.18-1_a0085805_1038491.jpgram's café menu No.121 : 室内楽曲

演奏 : バリリ四重奏団
( 国内盤 W WPCC-4101~3 )







 今日は30日の京都アルティ弦楽四重奏団(第10回公演)のコンサートにむけて、その日の演目のCDを聴いています。当日はこのベートーヴェンの初期の作品18-1にはじまり、第2曲目はウェーベルン作曲の弦楽四重奏曲(1905)、最後はシューベルト作曲の弦楽四重奏曲第14番ニ短調「死と乙女」です。春休みの一日、ウェーベルンはラ・サール四重奏団、シューベルト/「死と乙女」はアルバン・ベルク四重奏団で聴いてみたいと思います。
 
 ベートーヴェンの作品18には、6曲の弦楽四重奏曲が含まれていて、1798年~1800年にかけて作曲されました。ここではまだハイドンやモーツァルトの影響を強く残していますが、弦の重奏での色彩的変化・鮮やかさといった面に、彼の個性が現れているように思います。この作品18-1の第2楽章でいえば、第1主題ニ短調と第2主題ヘ長調の展開が、例えば、《甘く幸せな2人の間にふと入り込んだ悪魔のささやきとそれを必死に打ち消そうとする心の葛藤》のように思えてきます。こんな初期であっても、早くも熱い感情の吐露です。
 また、この時期には交響曲第1番やピアノ協奏曲第3番、ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」、七重奏曲なども書きあげられていて、1804年からのいわゆる『傑作の森』と呼ばれる時期への《アプローチ》のようにも見えてきます。
 今日のお薦めCDはバリリ四重奏団のものです。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をこれほど深く、徹底して弾き込んだ演奏には、どれも聴き応えがあります。ウィーンの伝統ともいえる優雅で典雅な響きの中に、上品で洗練された気品や新鮮さもあってとても好きです。


今日の写真 : 花束 

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   この花束は、先週末の送別会でいただきました。
   たった4年間でしたが、大変お世話になりました。毎日、楽しく仕事をすることができました。
   感謝しております。ありがとうございました。

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by fragile28 | 2007-03-26 20:35 | 室内楽曲


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