ram's café menu No.150 : 室内楽曲
演奏 : バリリ四重奏団 ( 輸入盤 PREISER 90097 ) ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第12番~16番の5つの曲は、いわゆる「後期」に分類されます。しかも、この第12番の作曲は、前作の第11番「セリオーソ」を作曲してから12,3年も経ってからのことで、ベートーヴェンの生涯でもまさに後期の作品といえます。全てのピアノ曲は書き終えてしまったし、残すのは最後の交響曲第9番と「ミサ・ソレムニス」、そして5つの弦楽四重奏曲だけなのですからね。 今日のお薦めのCDは、バリリ四重奏団のものです。第1楽章の冒頭、変ホ長調の力強い和音にも限りない安らぎがあります。《力強い》といっても、感情の昂ぶりの激しさではなく、頭の隅にひっかかっていた問いに、明快な答えが見つかったようなスッキリ感、迷いのない自信のようなもの、そんな情感が4人の絶妙なバランスで演奏されていきます。 バリリ四重奏団の演奏は、力強さと柔らかさがほどよく調和し、透明で美しい響きがあたかも波紋のように、静かな湖面に広がっていきます。バリリ四重奏団の録音はベートーヴェンの弦楽四重奏曲の定盤です。自信をもってお薦めできます。 ところで現在、私の手元にあるベートーヴェンの「第12番」以降の《後期弦楽四重奏曲集》は、録音の古い順に 1 ブッシュ弦楽四重奏団(EMI/CHS5653082)1932~1937年 2 ブダペスト四重奏団 (BRIDGE/9072A/C)1941~1960年 3 バリリ四重奏団 (W/WPCC4108-9)1952年ころ 4 ブダペスト四重奏団 (SONY/SRCR1905-8)1958~1961年 5 スメタナ四重奏団 (SUPRAPHON/SU3870-2)1961~1970年 6 ラサール弦楽四重奏団 (G/POCG2760-2)1972~1976年 7 ズスケ四重奏団 (Berlin Classics/0091632BC)1977~1980年 8 アルバン・ベルク四重奏団 (EMI/CC30-3197-200)旧盤1981~1983年 9 アルバン・ベルク四重奏団 (EMI/CDS7545922)新盤1989年 10 クリーヴランド四重奏団(TELARC/CD-80422,25,27)1995年 11 エマーソン弦楽四重奏団(G/474 341-2)1994~1995年 このうち、バリリ、スメタナ、ラサール、アルバン・ベルクについてはLPでも所有し聴いています。 今日の写真 : 5月のバラ #4 プリンセス・チチブ 外弁がローズレッドに輝く剣弁高芯咲きのFL系(イギリス1971年) ジョン F.ケネディ 輝くような純白の剣弁高芯咲きのHT。強い芳香(アメリカ1965年) レッド・デビル 明るい深紅色の大輪。1967年のローマ金賞、JRC金賞(イギリス) シー・パール 別名「フラワー・ガール」 淡桃色で、形のよい整形咲きのFL(イギリス1964年) アイリッシュ・ミスト 明るい朱色の花。ティー・ローズに近い香りをもつフロリバンダ・ ローズ(イギリス1966年)
by fragile28
| 2007-05-27 15:50
| 室内楽曲
|
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