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ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106

ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106_a0085805_19243852.jpgram's café menu No.260 : 器楽曲

演奏 : ウィルヘルム・バックハウス(p)
( 輸入盤 Profil PH07006 )







 このソナタ第29番変ロ長調Op.106 は《ハンマークラヴィーア》という呼称で親しまれています。ベートーヴェンのすべてのピアノ・ソナタの中でも空前の規模で書かれた、最も演奏困難な作品といわれています。演奏時間も40分を超えるため、この作品を弾きこなすには、極度の集中力と強靱なテクニックが要求されるのです。

 《鍵盤の獅子王》と形容されたバックハウスは、1950~54年にモノラル録音、1959~69年にステレオ録音でと、2度もベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を録音しています。しかし、この第29番《ハンマークラヴィーア》だけは、ステレオでの再録音はおこなわれないまま、1969年7月に彼が亡くなってしまったため、1952年の旧録音が2度目の全集でもそのまま使われています。

 ところが、ついにバックハウスの《ハンマークラヴィーア》別演奏が、昨年12月中旬頃に発売になりました。しかも、1956年のカーネギー・ホールでのライヴ録音というではないですか。バックハウス72歳の演奏です。この曲を聴いているだけで、最後まで辿り着く道の険しさを感じてしまうのに、バックハウスの演奏では朴訥として飾りのないベートーヴェンのまま、力強く先へ進んでいきます。72歳にしてこの大曲に挑み、しかもライブでのこの集中力!見事です。



今日の写真 : ちょっと早過ぎない?  2008年1月7日撮影 

ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106_a0085805_212146.jpg

       「ユキヤナギ」の花がもう咲き始めていました。今年は暖冬なのかな?
by fragile28 | 2008-01-11 21:03 | 器楽曲


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