モーツァルト/クラリネット五重奏曲イ長調K.581

a0085805_10531972.jpgram's café menu No.263 : 室内楽曲

演奏 : ジャック・ランスロ(cl)
      バルヒェット四重奏団

(  輸入盤 LP ERATO STU 70025  )






 モーツァルト晩年の室内楽の傑作『クラリネット五重奏曲』は、『クラリネット協奏曲イ長調K.622』とともに、彼の親友のクラリネット奏者シュタットラーに捧げられています。この曲を作曲した頃の彼の生活はコンスタンツェの病気や、経済的な困窮などが重なってどん底状態だったのですが、美しく澄み切った旋律の中に悲しみの表情が見え隠れする、この名曲を生みだしました。

 これだけの名曲ですから、録音の種類は非常に多いです。まず思い浮かぶ演奏はウラッハとウィーン・コンツェルトハウス四重奏団のウェストミンスターの名盤ですが、以前にエントリーしたプリンツのCDも美しくやわらかな情感たっぷりの魅力的な一枚でした。他にシュミードルやライスターも素晴らしい演奏を残しています。

 さて、ram's café がご紹介するこの曲の2枚目のエントリーは、フランス人のジャック・ランスロとドイツのバルヒェット四重奏団の演奏(1959年録音)です。ランスロの艶のある柔らかな音色で奏でられるクラリネットは実に品がいいと思います。合わせるバルヒェット四重奏団の弦は落ち着いた渋い響きが特徴で、ランスロのクラリネットとよく融け合っています。安心して聴き入ることができる一枚といえます。ある詩人が《クラリネットは、愛の中で溶けた感情を表現するのに相応しい楽器である。》と語ったそうですが、ランスロの品の良さはそれをさらに美しくしていますね。


   同曲異演盤 : アルフレート・プリンツ(cl) ウィーン室内合奏団



今日の写真 : クリスマスローズ

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by fragile28 | 2008-01-17 20:59 | 室内楽曲


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